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弁護士の広告規制とは?業務広告規程でホームページに使えない表現と直し方

赤ペンで直しを入れたホームページの原稿と、厚い本・眼鏡を置いた机

弁護士の広告には、日本弁護士連合会(日弁連)の会規「弁護士等の業務広告に関する規程」があります。事務所のホームページも、ふつうはこの規程の「広告」にあたります。どんな表現が問題になるかは、日弁連の「業務広告に関する指針」が具体例を挙げて示しています。

規程と指針は2025年から2026年にかけて続けて改正され、最新の改正は2026年4月から施行されています(一部は同年7月から)。架空の解決事例や、実在の依頼者が関与していない「お客様の声」が違反の例として明記され、広告に関する業務を頼んだ会社との契約書などを保存する義務も加わりました。

この記事では、規程と指針の例をもとに、ホームページで使われがちな表現の何が問題になるのかと、直し方をまとめました。書いているのは、2002年から士業事務所のホームページを作ってきた制作会社(有限会社IBG・福岡)で、福岡県弁護士会のホームページも手がけています。

※ この記事は、2026年10月時点の規程と指針の内容をご紹介するもので、個別の広告が規程に違反するかどうかを判断するものではありません。迷うときは、所属弁護士会にご確認ください。

弁護士の広告規制とは:業務広告規程と指針

弁護士の広告のルールは、日弁連の会規「弁護士等の業務広告に関する規程」(以下「規程」)が定めています。規程をどう解釈し運用するかは、日弁連の「業務広告に関する指針」(以下「指針」)が、具体的な表現の例を挙げて示しています。ホームページの文面を考えるときに役立つのは、主にこの指針の例です。

今の規程は2000年10月から施行されています。制定時の名称は「弁護士の業務広告に関する規程」で、2014年12月の改正(2016年3月施行)で今の名称になりました。「弁護士広告規程」「弁護士広告規定」と略して呼ばれることもありますが、正しくは「規定」ではなく「規程」です。指針は、品位を損なう不適切な広告で国民の利益が損なわれないようにすることと、弁護士を選ぶのに必要な情報が広告で十分に提供されるのを妨げないことの両方に留意して、規程を運用するとしています。

規程の中身は、大きく次の3つに分けられます。

第3条 してはいけない広告

7種類

事実と違う・誤導や誤認・誇大・不安をあおる・特定の事務所との比較・法令や会則の違反・品位を損なう

第4条 表示できない事項

4つ

訴訟の勝訴率/顧問先・依頼者/受任中の事件/過去の事件(勝訴率のほかは、同意などがあれば表示できる)

第9条 必ず表示すること

2つ

弁護士の氏名と所属弁護士会(弁護士法人の場合は、名称・事務所の名称・所属弁護士会の3つ)

このほか、面識のない人への訪問・電話や、承諾を得ていないメッセージによる広告の禁止(第5条)、広告の記録の保存(第11条)などが定められています。弁護士職務基本規程の第9条も、虚偽又は誤導にわたる情報の提供と、品位を損なう広告を禁じています。

ホームページも「広告」にあたる

規程の「広告」は、弁護士が自分や自分の業務を人に知らせるための情報の伝達や表示で、依頼者になってもらうことを主な目的とするものです(第2条)。指針は、ウェブサイト・動画サイト・SNSも広告の媒体に含めています。取扱分野や料金、相談の申込み方法を載せた事務所のホームページは、ふつうはこの「広告」にあたります。

指針を読むときは、文末に注意してください。「とする」「ものとする」は規程の解釈と運用の基準で、「しなければならない」とある定めに反すると規程違反と解釈され得ます。一方、「望ましい」とある定めは、従わなかったことだけで直ちに違反とはされません(ほかの事情とあわせて判断するときの要素にはなり得ます)。また、指針の例は典型的なものを挙げたもので、例に準じる表現にも同じように当てはまるとされています。

所属弁護士会の会則や会規に違反する広告も禁止されています(第3条第6号)。所属する会に独自の定めがないかも、あわせて確かめておくと安心です。

してはいけない7種類の広告(第3条)

規程第3条が禁止する広告と、指針が挙げている例(一部)

条・号禁止される広告指針の例(一部)
第3条第1号事実に合致していない広告経歴を偽る、架空の解決事例、実在の依頼者が関与していない「お客様の声」
第3条第2号誤導又は誤認のおそれのある広告訴訟の勝訴率の表示、「割安な報酬で事件を受けます」
第3条第3号誇大又は過度な期待を抱かせる広告「当事務所ではどんな事件でも解決してみせます」「たちどころに解決します」
第3条第4号困惑させ、又は過度な不安をあおる広告「今すぐ請求しないとあなたの過払金は失われます」
第3条第5号特定の弁護士・弁護士法人などや、その事務所と比較した広告「◯◯事務所より豊富なスタッフ」
第3条第6号法令や、日弁連・所属弁護士会の会則・会規に違反する広告同意なく顧問先や依頼者を表示する、事務所名とは別に「◯◯交通事故相談センター」の名称を使う
第3条第7号弁護士等の品位又は信用を損なうおそれのある広告「用心棒弁護士」「法の抜け道、抜け穴教えます」

表示できない4つの事項(第4条)

  1. 訴訟の勝訴率 — 例外はありません
  2. 顧問先又は依頼者 — 顧問先・依頼者の書面又は電磁的方法(電子メールなど)による同意がある場合を除きます
  3. 受任中の事件 — 依頼者の書面又は電磁的方法による同意がある場合と、依頼者が特定されず、かつ、依頼者の利益を損なうおそれがない場合を除きます
  4. 過去に取り扱い、又は関与した事件 — 依頼者の書面又は電磁的方法による同意がある場合と、広く一般に知られている事件又は依頼者が特定されない場合で、かつ、依頼者の利益を損なうおそれがない場合を除きます

指針は、第4条に挙がっていない事項でも、第3条のどれかに当たれば許されないとしています。第4条は「これさえ避ければよい」という一覧ではありません。

規程に違反するとどうなるか

弁護士会は、所属する弁護士の広告について、記録の提出を求めるなどの調査ができます。広告が事実と違う疑いがあるときは、事実であることの証明を求めることができ、証明できなければ、事実に合致していない広告とみなすことができます。違反があれば中止や排除などを命じ、命令に従わない場合などで被害を防ぐため特に必要なときは、命令をした事実と理由の要旨を公表することもできます(第12条)。指針は、これとは別に、会則等の違反や品位を失うべき非行として懲戒の対象になり得ることにも注意を促しています。

出典:弁護士等の業務広告に関する規程(会規第44号)/業務広告に関する指針/弁護士職務基本規程(いずれも日本弁護士連合会。2026年10月時点)

ホームページで使えない表現と直し方

ここからは、ホームページで使われがちな表現を、指針の例に沿って分けました。「使いがちな表現」には、指針が挙げている例そのものと、それに準じる表現が含まれています。

直し方の基本は、結果を約束せず、ほかと比べず、事実をそのまま書くことです。

結果・実績の書き方

使いがちな表現何が問題か直し方の例
「勝訴率95%」
「解決率◯%」
訴訟の勝訴率は、第4条で表示できない事項です。「解決率」は規程にも指針にも名前は出てきませんが、何を解決と数えたかが読み手に分からないため、同じように誤導のおそれがあると考えるのが安全です数字で示さず、相談から解決までの流れと、見通しは事案によって異なることを書く
「必ず勝てます」
「当事務所ではどんな事件でも解決してみせます」
「たちどころに解決します」
後の2つは、指針が誇大又は過度な期待を抱かせる広告(第3条第3号)の例に挙げている表現です。「必ず勝てます」も同じ類いです「見通しを、ご相談の際に率直にお伝えします」のように、事務所がすることを書く
「交通事故で1億3,000万円を獲得しています。あなたも可能です」ほかの事件を例に挙げ、同じ結果になると思わせる表現として、誤導又は誤認のおそれのある広告(第3条第2号)の例です解決事例は、事案の概要と手続きの流れを中心に書き、「結果は事案の内容によって異なります」と添える
「保釈の実績◯件」(実際は保釈を請求した件数)数え方で実際より優れているように見せる表現として、誤導・誇大の例です。件数が事実と違う疑いがあるときは、弁護士会から証明を求められることがあります(違反するとどうなるか)件数を書くなら、何を数えたのかをそのまま書く
「常勝」
「不敗」
指針は「常勝」「不敗」など結果を保証又は確信させる用語を、文脈によって問題になり得るとしています。「絶対」も同じ類いの言葉です使わない
「国が認めた借金減額制度」破産や民事再生のほかに、債務者に特別に有利な制度があるかのような期待を抱かせる表現として、誇大の例です任意整理・個人再生・自己破産など、実際の手続きの名前で説明する

専門・比較・経歴の書き方

使いがちな表現何が問題か直し方の例
「離婚専門の弁護士」
「相続のスペシャリスト」
「交通事故のプロ」
指針は、何を基準に専門分野と認めるかの判定が困難な現状では、専門家・専門分野の表示は控えるのが望ましいとしています。スペシャリスト・プロ・エキスパートも同じです(「望ましい」なので、直ちに違反とはされません)「取扱い分野」「取扱い業務」は問題にならないとされています。実際に得意な分野なら「得意分野」も使えます。経験の少ない分野は「積極的に取り組んでいる分野」「関心のある分野」とするのが望ましいとされています
「◯◯事務所より豊富なスタッフ」
「◯◯を宣伝文句にしている事務所とは異なり、当事務所は◯◯で優れています」
特定の弁護士・事務所と比較した広告(第3条第5号)の例です。名前を出さなくても、全体から特定の事務所を指していると分かれば同じです比べずに、自分の事務所の事実(弁護士の人数、相談できる時間帯など)を書く
「地域No.1」
「最も」
「一番」
「完璧」
「顧客満足度◯%」
「信頼性抜群」
指針は、最大級・完全を表す用語や、実証できない優位性を示す用語を、文脈によって問題になり得るとしています根拠を示せる事実(開業年、取り扱っている分野、弁護士の経歴)に置き換える
「元特捜部検事 検察庁に対する押しが違います」
「◯◯家庭裁判所の調停委員 ◯◯家庭裁判所に顔がききます」
前の職歴や役職によって特に有利な解決が期待できると示す表現として、誤導・誇大(第3条第2号・第3号)の例です経歴は経歴として事実だけを書き、結果に結びつけない

料金・相談体制の書き方

使いがちな表現何が問題か直し方の例
「割安な報酬で事件を受けます」
「業界最低水準の弁護士報酬」
「着手金0円〜」
弁護士報酬についての曖昧又は不正確な表現として、誤導又は誤認のおそれのある広告(第3条第2号)の例です着手金・報酬金・実費の別に、金額か算定方法を書く
「着手金0円」
「着手金はいただきません」(手数料・管理料などを別に受け取る場合)
別の名目で受け取るのに、その旨をはっきり書いていない場合は、不正確な表現の例です手数料・管理料などを受け取るなら、そのことがはっきり分かるように(金額の表示と同じ場所に)明記する。実費を別に受け取ることも書くのが望ましいとされています
「着手金◯万円〜」(実際は表示より著しく高い額を受け取っている場合)表示した金額を著しく超える着手金を受け取っている場合は、不正確な表現の例です金額の幅と、どんな事件で高くなるのかを書く
「24時間365日相談対応」(弁護士が1人しかいないなど、常時の対応ができない場合)相談体制が整っていないのに、直接対応してもらえると誤解させる表現の例です「お問い合わせフォームは24時間受け付けています。お返事は翌営業日までにいたします」のように、実際の対応を書く
「全国対応」(債務整理事件で、受任体制が整っていない場合)出張を伴う相当数の事件を並行して受任できる体制がないのに、受任できるかのように誤解させる表現の例です実際に対応できる地域と方法を書く

不安をあおる表現・品位を損なう表現

使いがちな表現何が問題か直し方の例
「今すぐ請求しないとあなたの過払金は失われます」困惑させ、又は過度な不安をあおる広告(第3条第4号)の例です消滅時効の仕組みを説明したうえで、早めの相談を勧める
「破産すると、今ある財産を手放さなくてはいけません」
「ギャンブルを原因とする借金は、免責されません」
自由財産・同時廃止や、免責不許可事由の考慮要素・裁量免責などを説明しないまま、こう言い切るのは、不安をあおる表現の例です(2026年2月の指針改正で追加)手元に残せる財産や、裁判所の判断で免責される場合があることもあわせて説明する
「全てお任せいただければ、まるっと解決いたします」
「用心棒弁護士」
奇異、低俗又は不快感を与える表現として、品位又は信用を損なうおそれのある広告(第3条第7号)の例です落ち着いた言葉で、事務所の方針を書く
「法の抜け道、抜け穴教えます」
「競売を止めてみせます」
違法行為や脱法行為を助長し、又はもみ消しを示唆する表現として、同じく第3条第7号の例です使わない。手続きとしてできることを説明する

「借金減額診断」のような入力ページ

借入金額などを入力すると結果が表示される「借金減額診断」「借金減額シミュレーター」のようなページにも、指針の定めがあります。

  • 入力した内容だけでは処理方針を判断できないのに、判断できるかのように思わせるのは、誤導又は誤認のおそれのある広告(第3条第2号)の例です
  • どのように入力しても「減額になる可能性があります」などと表示されるようにして依頼を勧誘するのは、誇大な広告(第3条第3号)の例です
  • こうしたページ(交通事故の慰謝料や養育費の算定ツールなども同じ)で、電話番号やメールアドレスを入力してもらうことがあります。それが依頼や相談の申込みになることがページから明確であるなどの事情がない限り、入力した人は規程の「面識のない者」のままです。電話や訪問、電子メール・ショートメッセージ・SNSのメッセージなどで広告すると、第5条に違反します。その人に宛てて事件の依頼を勧誘すれば、特定の事件の勧誘広告(第6条)にも当たるとされています

使ってよいキャッチフレーズの例

キャッチフレーズは抽象的で説明が足りないため、表現に十分注意しなければならない、とされています。そのうえで指針は、事実に反しない限り許される例として、「市民の味方です」「懇切丁寧にやります」「闘う弁護士」「モットーは迅速第一」を挙げています。結果ではなく、事務所の姿勢を伝える言葉は使いやすい、ということです。

解決事例・お客様の声・顧問先の載せ方

解決事例とお客様の声は、相談する人が知りたい情報です。一方で、規程と指針の定めが多い部分でもあります。

  • 解決事例 — 架空の事例や、表示したとおりには解決できなかった事例を脚色して載せることは、事実に合致していない広告(第3条第1号)の例です(2025年2月の指針改正で明記)。過去の事件を載せられるのは、依頼者の書面又は電磁的方法による同意がある場合か、広く知られている事件又は依頼者が特定されない場合で、かつ、依頼者の利益を損なうおそれがない場合です(第4条第4号)。名前を伏せただけで足りるとは限らず、実際に依頼者が特定されないかで判断されます
  • お客様の声 — 実在の依頼者が関与していない文章を載せることは、第3条第1号の例です。依頼者が特定される形で載せるには、依頼者の書面又は電磁的方法による同意が必要です(第4条第2号・第4号)。依頼者の談話や推薦文を載せた場合は、その内容も含めて規程に違反するかどうかが判断されます。依頼者の言葉に結果を約束するような表現があれば、事務所の広告の問題になります
  • 顧問先・依頼者の名前 — 社名やロゴを並べる場合も含め、顧問先・依頼者の書面又は電磁的方法による同意が必要です(第4条第2号)。同意は、範囲や有効期限などを明示して得なければならないとされています。名目だけの関係の相手は載せられず、過去の顧問先は、そのことを明示するなど誤導にならない配慮が必要です。ロゴを使うときは、商標や著作権の面での許諾も要ります
  • 法律相談の実績 — 申込みはあったが実際には回答していない相談や、弁護士が直接回答していない相談を含めて件数を書くことは、第3条第1号の例です

サムライウェブ・ビズでは、解決事例は金額や成功率を書かず、手続きの流れを中心にまとめ、「結果は事案の内容によって異なります」と添える形をおすすめしています(弁護士ホームページ制作の「解決事例は載せられますか?」)。規程は金額の記載そのものを禁じてはいませんが、金額を前面に出すと、同じ結果を期待させる書き方になりやすいためです。指針も、詐欺被害の回収のように回収が難しい事件で、高額の回収例ばかりを紹介して大半が高額回収できると思わせる書き方を、誇大な広告の例に挙げています。

規程に触れる記事やランキングへの協力

第三者が弁護士の業務について行う情報の伝達や表示のうち、規程に抵触するものに、お金などの利益を払ったり協力したりすることも禁止されています(第8条)。指針は、「勝訴率100パーセント」のような記載をした書籍・記事・インターネット上の情報や、特定の弁護士の優劣を論じるランク付けの記事を例に挙げています。協力には、原稿の提供、アンケートへの回答、インタビューへの応答などが含まれます。

ホームページに必ず表示すること

規程は、広告に必ず表示しなければならない事項も定めています。

  • 弁護士の氏名と所属弁護士会(第9条) — 職務上の氏名を使っている場合は、その氏名を表示します。弁護士法人は、名称、主たる法律事務所(または広告に係る従たる法律事務所)の名称、所属弁護士会を表示します。複数の弁護士が共同で広告する場合は、代表する1名(1法人)の表示で足ります
  • 電話やメールで受任する場合の事項(第9条の2) — 電話・電子メールなどの通信手段で法律事務を受任することを広告する場合は、次の3つも表示します。来所せずに依頼できることを打ち出す事務所は、これらの表示があるか確かめてください
    • 受任する法律事務と、その範囲
    • 報酬の種類・金額・算定方法・支払時期
    • 委任事務が終わるまで委任契約を解除できることと、途中で終わった場合の清算方法

氏名と所属弁護士会を表示させるのは、広告の責任の所在をはっきりさせ、利用者が不審な点を所属弁護士会に問い合わせる手がかりにするためだと、指針は説明しています。ホームページでは、全ページの下部(フッター)に「弁護士 ◯◯◯◯(◯◯弁護士会所属)」のように入れておくと、どのページから読まれても表示が漏れません(弁護士法人なら、法人の名称・事務所の名称・所属弁護士会)。

名称にも注意が要ります。事務所名とは別に「◯◯交通事故相談センター」「◯◯遺言相続センター」のような名称を使う広告は、法律事務所等の名称等に関する規程(複数名称の禁止など)に違反する例とされています。サイトの名前やロゴに、事務所とは別の組織や施設のように見える名称(「◯◯センター」「◯◯相談室」など)を使わないようにしてください。登録している事務所のほかに、法律事務の本拠と見られる別の連絡先を載せる広告(例:登録事務所以外の場所に相談の設備を置いて「◯◯弁護士相談室」と表示する)も、弁護士法に違反する例とされています。

2026年4月・7月施行の改正で変わったこと

規程と指針は、2025年から2026年にかけて続けて改正されました。2025年2月の指針改正は同日から施行され、2025年12月の規程改正と2026年2月の指針改正は、2026年4月1日から施行されています。ただし、規程第11条(記録の保存)の改正は2026年7月1日からです。

  1. 2025年2月指針の改正架空の解決事例・依頼者が関与していないお客様の声を違反の例に
  2. 2025年12月規程の改正SNS・ショートメッセージへの対応、保存する記録の追加
  3. 2026年2月指針の改正不安をあおる表現などの例を追加
  4. 2026年4月1日改正後の規程・指針を施行2025年12月・2026年2月の改正分
  5. 2026年7月1日規程第11条(保存)の改正を施行広告業者との契約書・入出金の記録など

ホームページに関わる主な変更は、次のとおりです。

  • 面識のない人へのメッセージ広告 — 承諾を得ずに広告を送ってはならない方法を定めた第5条第2項の文言が改められました。指針は、ファクシミリ・電子メールに加えて、ショートメッセージや SNSのメッセージ機能などがこれに当たるとしています。SNSで「友達」登録や相互フォローをしていても、規程の上では面識のない人にあたり、承諾を得たことにもならないとされています
  • 依頼者の同意の方法 — 顧問先・依頼者や事件を表示するための同意は、書面のほか、電子メールの送信などの電磁的方法でもよいことが明記されました(第4条第2号〜第4号)
  • 指針の例の追加 — 2025年2月に、架空の解決事例や、実在の依頼者が関与していないお客様の声が加わりました。2026年2月には、自己破産への不安をあおる表現や、借金減額診断のようなページで処理方針を判断できるかのように思わせる表現などの例が加わっています
  • 記録の保存 — 次の項でご説明します

ホームページのデータと、契約書の保存

広告をした弁護士は、広告が終わった時から3年間、次のものを保存しなければなりません(第11条)。

  • 広告物(ホームページなら、データまたは印刷したもの)
  • 広告をした日時・場所・送付先などの、広告方法の記録
  • 広告業者との契約書など、契約の内容を示す書面又は電磁的記録と、その契約に係る入出金の記録(2026年7月1日から)
  • 顧問先・依頼者や事件を表示するための同意を示す書面又は電磁的記録

ホームページについて指針は、リンク先のURLを含めて、データまたは印刷したものを保存するとしています。頻繁に書き換える細かな事項の変更は同じ広告とみなされますが、重要な広告事項を変えたときや、画面の一新・掲載内容の大幅な変更をしたときは、変更前と変更後の両方のデータを保存します。ホームページを作り替える前に、今のページのデータを残しておいてください。

「広告業者」は、その広告に関する業務を頼んだ事業者で、請負・準委任などの契約の形や名称は問われません。ホームページの制作や更新、SEO対策、インターネット広告の運用を外部に頼んでいる場合は、その会社との契約書・注文書・見積書・請求書・やりとりのメールなどを保存しておくと確実です。通帳や帳簿など、支払いの記録もあわせて残しておきます。2026年7月1日より前に終わった広告の契約書類と、同日より前の入出金は対象外です。アフィリエイト(成果報酬型の広告)やSEO対策のために第三者が管理するサイトを使う場合は、広告配信の方針や報酬が発生する条件などの資料も保存するとされています。

出典:日弁連新聞 第625号「弁護士等の業務広告に関する規程等および業務広告に関する指針の改正」/弁護士等の業務広告に関する規程 附則/業務広告に関する指針 第8・附則(2026年10月時点)

公開前のチェックリスト

ホームページを公開する前や、文面を直したときに、次の9つを確かめてください。

弁護士のホームページ 公開前の9つの確認

  1. 勝訴率・解決率など、結果の割合を書いていないか
  2. 「必ず」「どんな事件でも」など、結果を約束する言葉がないか
  3. 「専門」「スペシャリスト」「プロ」を使っていないか(指針は控えるのが望ましいとしている)
  4. 「No.1」「一番」などを使うなら、根拠を示せ、文脈で誤解を与えないか
  5. ほかの事務所と比べる書き方をしていないか
  6. 料金は、着手金・報酬金・実費の別と、金額または算定方法が分かるか
  7. 解決事例・お客様の声は実在のもので、依頼者が特定されないか(または書面・電子メールなどで同意を得ているか)
  8. 弁護士の氏名と所属弁護士会(弁護士法人は名称・事務所の名称・所属弁護士会)が表示されているか(全ページのフッターに入れておくのがおすすめ)
  9. 公開した内容のデータと、制作会社などとの契約書・支払いの記録を保存しているか

サムライウェブ・ビズの料金

サムライウェブ・ビズの基本の料金は、初期費用と年間維持費用の2つです。月額費用はかかりません。

初期費用 49,800円(税込54,780円)
年間維持費用 45,000円(税込49,500円)
初回のお支払い合計 94,800円(税込104,280円)
更新チケット 1回 7,000円(税込7,700円)

独自ドメイン・サーバー・SEO対策・アクセス解析・スマホ対応・常時SSL・問い合わせフォームは、すべて上記に含まれています。ページ数はトップページ以外5ページまでで、取扱分野ごとのページを増やす場合は1ページ15,000円(税込16,500円)で追加できます。更新はチケット制で、1枚で何箇所直しても構いません。規程の改正に合わせた文面の見直しも、まとめてお申し付けいただけます。オプションを含めた詳細は料金プランのページをご覧ください。

年間維持費用のお支払い(毎年の更新)のたびに、更新チケットを1枚プレゼントしています。有効期間は更新月から3か月で、ご入金を確認したあとからご依頼いただけます。1回のご依頼で、何箇所直しても構いません。1年に1度、料金・取扱業務・スタッフの紹介などを見直すきっかけになるので、ホームページの情報が古いまま残るのを防げます。(利用規約 第二条)

弁護士の広告規制でよくいただくご質問

ホームページに「専門」と書いてはいけないのですか?

規程に「専門」の表示を禁じる条文はありません。ただし日弁連の指針は、何を基準に専門分野と認めるかの判定が困難な現状では、専門家・専門分野の表示(スペシャリスト・プロ・エキスパートも同じ)は控えるのが望ましいとしています。

「取扱い分野」「取扱い業務」は問題にならないとされ、「得意分野」も、実際に得意な分野であれば認められます。

解決事例に金額を書いてもよいですか?

規程は、金額の記載そのものを禁じてはいません。ただし、架空の事例や脚色した事例は事実に合致していない広告にあたり、ほかの事件の結果を挙げて同じ結果になると思わせる書き方は、誤導又は誤認のおそれのある広告の例とされています。詐欺被害の回収のように回収が難しい事件で、高額の回収例ばかりを紹介して大半が高額回収できると思わせる書き方も、誇大な広告の例です。依頼者の書面又は電磁的方法による同意を得るか、依頼者が特定されず利益を損なうおそれのない形にすることも必要です。

サムライウェブ・ビズでは、金額や成功率を書かず、手続きの流れを中心にまとめる形をおすすめしています。

お客様の声は載せられますか?

実在の依頼者が関与した文章であることが前提です。実在の依頼者が関与していない文章を載せるのは、事実に合致していない広告の例です。

依頼者が特定される形で載せるには、依頼者の書面又は電磁的方法(電子メールなど)による同意が必要です。特定されない形で載せる場合も、依頼者の利益を損なうおそれがないことが条件で、同意を得るよう努めることとされています。

また、依頼者の声であっても、その内容を含めて規程に違反するかどうかが判断されるので、結果を約束するような表現が入っていないかを確かめてください。

制作会社が書いた文章でも、弁護士の責任になりますか?

なります。指針は、広告の主体を広告の全体から判断するとしており、事務所のホームページは、制作会社が文章を書いた場合でも弁護士の広告として扱われます。

弁護士会は、広告の記録の提出を求めることができ、内容が事実と違う疑いがあるときは事実であることの証明を求めることができます。違反があれば中止などを命じ(規程第12条)、これとは別に懲戒の対象にもなり得るとされています。公開する前に、弁護士ご自身で文面を確かめてください。規程を知らない制作会社に頼んだときに起きやすいことは、ホームページ制作会社の選び方でも触れています。

ホームページについて、何を保存しておけばよいですか?

ホームページのデータ(リンク先のURLを含む)または印刷したものです。料金など重要な事項を変えたときや、大きく作り替えたときは、変更前と変更後の両方のデータを残します。2026年7月1日からは、広告に関する業務を頼んだ会社(広告業者)との契約書・見積書・請求書などと、その支払いの記録も保存の対象に加わりました。

いずれも、広告が終わった時から3年間保存します。詳しくは保存の項をご覧ください。

ホームページのご相談は無料です

弁護士のホームページは、規程と指針を踏まえて文面を作る必要があります。サムライウェブ・ビズは2002年から士業事務所のホームページを手がけ、福岡県弁護士会をはじめとする制作実績があります。原稿の段階から、この記事でご紹介した点を踏まえてお作りします。個別の表現で迷うときは、所属弁護士会にもご確認ください。

法律事務所の設定で作ったサンプルサイトが4種類あり、デザイン一覧のページで見比べられます。サンプルの解決事例も、金額や成功率を書かない形で作っています。対面での打ち合わせは不要で、原稿と写真がそろってから最短2週間で公開できます(制作の流れ)。弁護士のホームページに載せる内容は、弁護士ホームページ制作の記事でもご紹介しています。

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